


平尾 剛(著)
判型:四六判並製
頁数:200
装丁:尾原史和(BOOTLEG)
発刊:2019年8月29日
ISBN:978-4-909394-25-5
ハイパフォーマンスを生む「しなやかさ」
筋トレ思考(=勝利至上主義、過度な競争主義…)は、心身の感覚をバラバラにする!?
元ラグビー日本代表代表の著者が、自身の実感と科学的知見をもとに新時代のスポーツのあり方を記す。
現役アスリート、指導者必読!
現代スポーツには勝利至上主義や商業主義、過度な競争主義がはびこっている。勝利、カネ、ランキング上位といった、目に見えてわかりやすい目的を掲げ、それに向けてシンプルな方法で解決を図る考え方を、本書では「筋トレ主義」と呼ぶ。筋肉さえつければパフォーマンスは高まるという単純思考が、スポーツ界でまことしやかに広がりつつあることに、私は一抹の不安を感じている。(略)本書は、スポーツ界のみならずいつしか社会全体にまで広がり、知らず識らずのうちに内面化しつつある、この「筋トレ主義」を乗り越えるための思索である。――まえがきより
●目次
第1章 脱・筋トレ宣言
第2章 筋トレを警戒する人たち
第3章 豊かな感覚世界をめざして
第4章 「引退後」を言葉にする
第5章 感覚世界の見取り図――始原身体知
第6章 感覚世界の見取り図――形態化身体知・洗練化身体知
終章 脱・筋トレ思考
●著者情報
平尾 剛(ひらお・つよし)
1975年大阪府出身。神戸親和女子大学発達教育学部ジュニアスポーツ教育学科教授。同志社大学、三菱自動車工業京都、神戸製鋼コベルコスティーラーズに所属し、1999年第4回ラグビーW杯日本代表に選出。2007年に現役を引退。度重なる怪我がきっかけとなって研究を始める。専門はスポーツ教育学、身体論。著書に『近くて遠いこの身体』(ミシマ社)、『ぼくらの身体修行論』(内田樹氏との共著、朝日文庫)、監修に『たのしいうんどう』(朝日新聞出版)がある。