井川直子(著)
定価:2000円(税別)
判型:四六判並製
頁数:272ページ
装丁:尾原史和(BOOTLEG)
発刊:2023年5月19日
ISBN:978-4-909394-87-3
C0095
●内容
*** 5/12(金)リアル書店先行発売! ***
「ピザ」しかなかった国で、
「ピッツァ」を焼く――
本場ナポリの薫陶。
庶民のソウルフードを焼く誇り。
生地と窯に没頭する境地。
職人たちの生き様に、12年越しで迫った、
圧巻のノンフィクション。
何がやりたいのかわからない、と生きてきた私は、そっち側の人たちはきっと特別なのだと思っていた。だけど中村は、「やりたいこと」を一度失った人でもある。真っ暗な場所で、彼はただ、微かに振れた自分の心に従った。(略)さらには取材を重ねるうち、本書に登場する職人のほとんどが、そうした心の振れを見過ごさなかった人たちだと知った。出合いとは、はじめから運命的な顔をしているわけじゃない。逆に言えば、人は誰でも特別になれる、ということだ。(「あとがき」より)
~本書に登場する主なピッツァ職人(登場順)~
中村拓巳(ピッツェリアGG)
サルヴァトーレ・クオモ(サルヴァトーレ・クオモ)
柿沼佑武(すすむ) (聖林館)
西川明男(SAKURAGUMI)
青木嘉則「ピッツェリア ダ・アオキ タッポスト」
小田原 学(バードランド)
大坪善久(ピッツェリア イル・タンブレッロ)
河野智之(ピッツェリアGG)
大削恭介(アンティカ・ピッツェリア・ラジネッロ)
大西 誠(サルヴァトーレ・クオモ)
牧島昭成(ソロピッツァ チェザリ)
山本尚徳(ピッツェリア・エ・トラットリア ダ・イーサ)
ほか26名
●目次
第一章 日本で一位、世界で三位
第二章 学校
第三章 ナポリピッツァの黎明期
第四章 二〇〇三年、東京
第五章 一九九四年、旅人のナポリ
第六章 二〇〇四年、十八歳のナポリ
第七章 ナポリのお父さん
第八章 仲間
第九章 開店と移転
第十章 タイトルホルダーの矜持
第十一章 ナポリへの恩返し
第十二章 ピッツァの迷宮
●プロフィール
井川直子(いかわ・なおこ)
1967年、秋田県生まれ。文筆業。レストラン取材のほか、主に料理人、生産者など「食」と「飲」まわりの人々、店づくりなどの記事を雑誌・新聞等に寄稿。著書に『シェフを「つづける」ということ』『昭和の店に惹かれる理由』(以上、ミシマ社)、『シェフたちのコロナ禍』(文藝春秋)、『東京の美しい洋食屋』(エクスナレッジ)、『変わらない店』(河出書房新社)などがある。第6回(2021年度)「食生活ジャーナリスト大賞 ジャーナリズム部門」を受賞。2023年4月、『東京で十年。』(プレジデント社)を上梓。