
高橋久美子(著)
定価:1800円(税別)
判型:四六判並製変形
頁数:240ページ
装丁:鈴木千佳子
発刊:2024年9月17日
ISBN:978-4-911226-09-4
C0095
●内容
*** 9/12(木)リアル書店先行発売! ***
稼ぐためではなく、風景や知恵や種を、受け継ぐために。
地元(愛媛)では農、東京では作家。
チームで畑をして、ときにバンド活動も。
模索した、新しい農のかたち。
農業にかぎらず、あらゆる分野で継承の問題に奮闘する方たちへ贈る一冊。
――本文より――
その人の人生の一部に土があるということ。それは農業うんぬんの前に、生きることや生命のルーツを知ることにもなると思う。自分の食べるものを自分で採取するという行為は、あまりにも現代人の生活に欠けていて、それなのにあまりにも生物の根本だった。
畑は、本当は世界で一番豊かな作業場だ。忘れがちだけど、宇宙にいつも触れることができるのだから。さまざまに五感を刺激され、それを音楽とか詩に昇華し、畑帰りに曲を作り歌う日もある。
私たちのように職は別に持ち、自給自足+αを目指して活動する農家が、もっといてもいいはずだ。そして、やれなくないよ、とここに記したい。
●目次
2022.01~03 冬 木と人の世代交代
2022.03~05 春 動物たちとどう生きるか
2022.06~08 夏 真剣な遊びとしての畑
2022.09~11 秋 お百姓は忙しすぎる
2022.12~2023.02 冬 黒糖作りを継ぐ
2023.03~05 春 農業は半分が土木
2023.07~08 夏 チームでする農業
2023.09~11 秋 わたしの農継ぎ
2023.12~2024.02 冬 石積みを継ぐ
●プロフィール
高橋久美子(たかはし・くみこ)
作家・詩人・作詞家。1982年愛媛県生まれ。音楽活動を経て、詩、小説、エッセイ、絵本の執筆の他、様々なアーティストに歌詞提供を行う。現在は愛媛と東京の二拠点で暮らし、愛媛では農家をしている。農や食について考える「新春みかんの会」主催。著書に『その農地、私が買います』(ミシマ社)、『ぐるり』『一生のお願い!』(筑摩書房)、詩画集『今夜 凶暴だから わたし』(ちいさいミシマ社)、絵本『あしたが きらいな うさぎ』(マイクロマガジン社)など。