仲野徹(著)
定価:1600円(税別)
判型:A6判並製
頁数:256ページ
装丁:寄藤文平+垣内晴(文平銀座)
発刊:2024年3月20日
ISBN:978-4-911226-01-8
C0095
●内容
*** 3/15(金)リアル書店先行発売! ***
元・阪大医学部教授、『こわいもの知らずの病理学講義』『エピジェネティクス』の著者による、仕事・人生・学問に生かせる〈大きな〉教養。
「若い時の苦労は買ってでもせよ」「山よりでっかいシシは出ん」「沈黙は金」
「石の上にも三年」「生きてるだけで丸もうけ」「座右の銘はない」…
これが仲野教授にかかるとどんな解釈に?
目からウロコの「座右の銘」解説30本。
●本文より
「これは世界的な真理だが、決して他人に向けて放ってはならず、自分に発するにとどめておくべき格言がある。それは『ホンマのことを言われて怒るのは人間のカス』というものだ。」(p75「手間はミニマムvs横着は敵」)
「座右の銘というのは、多くの場合、短いセンテンスです。刈り込まれすぎているがために、意味がわかりにくくなることがありそうです。断定的になりすぎているというきらいもあります。それに、多くは昔から語り継がれている言葉ですから、時代にそぐわなくなっている場合も。(…)石の上にも三年、これはもう、ほとんど全否定したい。」(P131「石の上にも三年」)
「読み終わった時、きっとあなたも新たなる座右の銘を持ちたくなるはずです。それは、この本で紹介したものでもいいし、他のものでもかまいません。それから、人によっては、今まで抱いてきた座右の銘を、本当にそれでいいのかと吟味しなおす機会になることでしょう。」(p5「はじめに」)
●目次
はじめに
第一幕 座右の銘、よりすぐり
1 ついに学ばずして終わるは、学んで忘るに如かず
2 何かを得れば、何かを失う。そして何ものをも失わずに次のものを手に入れることはできない
3 いややなぁと思うような仕事ほど引き受けたほうがよろしいで
4 Part of being a big winner is the ability to be a big loser.
(偉大なる勝者たるには、偉大なる敗者たれ)
5 専門のことであろうが、専門外のことであろうが、要するにものごとを自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を表明できるようになるため。たったそれだけのことです。そのために勉強するのです。
6 確実に予見できる出来事が一つだけある。それは、自分がいずれ死ぬということである。
第二幕 座右の銘すなわち人生
7 Do not lie, if you don't have to.
(嘘はつくな、必要がない限りは)
8 世界は「使われなかった人生」であふれてる
9 人みなの よしといふとも われひとり よしと思わねば よしとは云わじ われひとり よしとおもわねど 人みなが よしとし言はば よしと思はむ
10 手間はミニマム vs 横着は敵
11 神よ 変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。
第三幕 座右の銘がとまらない
12 The sun'll come out tomorrow. Bet your bottom dollar that tomorrow there'll be sun.
13 夢みて行い、考えて祈る
14 しんどいのは君だけと違うんや
15 座右の銘はない
コラム この本ができるまで
第四幕 こんな座右の銘は好かん!
16 若い時の苦労は買ってでもせよ
17 努力は人を裏切らない
18 石の上にも三年
19 成らぬ堪忍するが堪忍
20 為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり
第五幕 座右の銘をお寄せください
21 急がば回れ
22 山よりでっかいシシは出ん
23 魚心あれば水心
24 明日、世界が滅びるとしても、今日、あなたはリンゴの木を植える
25 生きてるだけで丸もうけ
第六幕 深遠なる座右の銘問題
26 沈黙は金
27 学問に王道なし
28 あきらめない
29 果報は寝て待て
30 終わりよければすべてよし
おわりに
●プロフィール
仲野 徹(なかの・とおる)
1957年大阪・千林生まれ。大阪大学医学部医学科卒業後、内科医から研究の道へ。ドイツ留学、京都大学医学部講師、大阪大学微生物病研究所教授を経て、2004年から大阪大学大学院医学系研究科病理学の教授。2022年に退官し、隠居の道へ。2012年日本医師会医学賞を受賞。著書に、『エピジェネティクス』(岩波新書)、『こわいもの知らずの病理学講義』(晶文社)、『考える、書く、伝える 生きぬくための科学的思考法』(講談社+α新書)、『仲野教授の そろそろ大阪の話をしよう』(ちいさいミシマ社)、『仲野教授の 笑う門には病なし!』(ミシマ社)など多数。